間取り図を見慣れていないと、そこに並ぶ略語は暗号のように見える。「WIC」「SIC」「MB」「PS」——不動産情報サイトで物件を探していると必ず目にするこれらの記号は、実は覚えてしまえば図面の情報量を一気に引き出してくれる便利な道具だ。
「WIC」はウォークインクローゼットの略で、人が中に入って歩ける広さの収納を指す。単なる押し入れとは違い、衣類を吊るしたまま収納できる分、居室の壁面を圧迫しにくいという実用上の利点がある。「SIC」(シューズインクローゼット)も同様の考え方で、玄関収納が土間から続く形式を示す。
「MB」はメーターボックス、電気・ガス・水道のメーターが収まる場所を示す略語で、居室の面積には含まれない。図面上でMBの位置を確認しておくと、検針時の立ち会いが必要かどうかの目安になる。「PS」はパイプスペースで、配管が通る場所——ここに大きな家具を置くことはできない。
これらの記号を知っているかどうかで、同じ図面から読み取れる情報量は大きく変わる。物件を見比べる際は、面積の数字だけでなく、こうした略語が示す「使えない場所」にも目を向けたい。